「ISO14001」について | 環境経営
説明
ISO14001とは、環境マネジメントシステムに関する国際規格です。社会経済的ニーズとバランスを取りながら、環境を保護し、変化する環境状態に対応するため組織の枠組みを示しています。
対象組織:業種・業態を問わず、あらゆる組織が利用し、認証を取得することができます。
規格の狙い:「ISO14001」は、次の3点を実現するための環境マネジメントシステムの要求事項を定めています。
・環境パフォーマンスの向上
・順守義務を満たすこと
・環境目標の達成
認証取得の効果:
・環境リスクの低減・回避
・省エネルギー省資源によるコスト削減
・法令順守(コンプライアンス)の推進
・KPI(キーパフォーマンス指標)の管理
・継続的な改善による企業価値の向上
・海外企業を含む取引要件の達成
「ISO」について
ISOとは、スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称です。ISOの主な活動は国際的に通用する規格を制定することであり、ISOが制定した規格をISO規格といいます。ISO規格は、国際的な取引をスムーズにするために、何らかの製品やサービスに関して「世界で同じ品質、同レベルのものを提供できるようにしましょう」という国際的な基準であり、制定や改定は日本を含む世界165か国(2014年現在)の参加国の投票によって決まります。身近な例として、非常口のマーク(ISO7010)やカードのサイズ(ISO /IEC7810)、ネジ(ISO68)といったISO規格があげられます。これらは製品そのものを対象とする「モノ規格」です。
一方、製品そのものでなく、組織の品質活動や環境活動を管理するための仕組み(マネジメントシステム)についてもISO規格が制定されています。これらは「マネジメントシステム規格」と呼ばれ、品質マネジメントシステム(ISO9001)や環境マネジメントシステム(ISO 14001)などの企画が該当します。つまり、「ISOマネジメントシステム規格」とは、“ISOが策定したマネジメントシステムに関する規格”ということになります。
日本国内での使用を円滑にするために、技術的内容及び規格表の様式を変更することなく邦訳され、日本の国家規格として発行されたものが、JISQ9001やJISQ14001です。
「マネジメントシステム規格」の種類
マネジメントシステム規格としては、ISOが発行するISO9001やISO 14001が最も有名です。
ISO9001は、顧客に提供する製品・サービスの品質を継続的に向上させていくことを目的とした品質マネジメントシステムの規格です。
ISO14001は、サステナビリティ(持続可能性)の考えのもと、環境リスクの低減及び環境への貢献を目指す環境マネジメントシステムの規格です。
(参考:JQA(一般財団法人 日本品質保証機構))
結論
環境マネジメントに取り組むことは、省資源や省エネルギーに努めることで、経費節減につながり収益性が向上します。