脱炭素実現に向けて | 環境経営
説明
脱炭素実現に向けた日本の対応
2021年10月に、日本のエネルギー政策の基本的な方向性を示す第6次「エネルギー基本計画」が閣議決定されました。
2050年カーボンニュートラルや2030年度の野心的な温室効果ガス削減目標の実現に向けたエネルギー政策の道筋を示しています。世界的な脱炭素に向けた動きの中で、国際的なルール形成を主導することや、これまで培ってきた脱炭素技術、新たな脱炭素に資するイノベーションにより国際的な競争力を高めることについても言及しています。
また、日本のエネルギー需要構造が抱える課題の克服に向けた政策の展開を示しています。安全性の確保を大前提に、気候変動対策を進める中でも、安定供給の確保やエネルギーコストの低減に向けた取り組みを進めるという、S+3E(Safety, Energy security, Economic efficiency, Environment)の大原則をこれまで以上に追求することとしています。
COP26について―前提となるパリ協定―
気候変動に関する国連会議(COP26)が2021年10月下旬から2週間、イギリスグラスゴーで開催されました。気候変動の悪影響を回避するのに必要な水準に至るためには、今から2030年までの10年間の取り組みが重要という意味で「決定的な10年間」、その最初のCOPという意味でCOP26が注目されていました。
温暖化対策の国際協定であるパリ協定の実施が2020年から始まっており、COP26では、脱炭素社会に向けた世界の取り組みを加速させる具体策が話し合われました。2015年に採択されたパリ協定とは、世界約200カ国が参加する温暖化対策の国際協定で、世界の平均気温の上昇幅を産業革命前に比べて2℃未満に抑えて、できれば1.5℃に抑える努力をすべきとしています。
中でも、地球温暖化に関する世界中の知見を集約している国連機関IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に関する政府間パネル)が、1.5℃と2℃の0.5℃の差で異常気象などの温暖化の影響が大きく異なることを明らかにしてから、世界は1.5℃を目標とするのが主流となりました。
結論
カーボン・オフセットとは、日常生活や経済活動において避けることができないCO2等の温室効果ガスの排出について、どうしても削減することができず排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせことで、この制度の活用が今後広がってくることが予想されます。